「二日灸」は、旧暦の「2月2日」に
お灸を据えると、通常の何倍も効果があり、
無病息災で暮らせるとされる日のことです。
「病気や災難に遭わずに
無病息災でその年を暮らせる」とか、
「長寿になる」などとも言われています。
全国的な風習で、近隣の名灸師を訪ねたり、
家庭内で灸をすえ合ったりします。
旧暦の2月2日は
新暦の大体三月中頃に当たります。
冬から春への季節の変わり目で
体調を崩しやすく、
地方ではそろそろ田植えなどの
農作業が始まり忙しくなる時期です。
一方、旧暦8月2日にも同じ風習があり、
「後の二日灸」と呼ばれています。
新暦の8月後半から9月前半に当たり、
農作業では収穫の時期なので、
やはり忙しくなる時期です。
このような時期に体の調子を整えるため、
習慣としてお灸をすえると良いと
考えられたのではと言われています。
江戸時代の儒学者・貝原益軒も
その著書『養生訓』の中で、
脾胃(胃腸)が弱く、食が滞りやすい人は
毎年二月八月に灸をするとよい
と記しています。
最近では、火を使わないお灸や煙の出ない
お灸などもあります。
今年はお灸にチャレンジしてみるのも
いいのではないでしょうか。