今年も残すところ後2週間程となり、
年の瀬に向けて忙しい時期を迎えました。
この時期になると、各地の寺院や神社では、「納め参り」が行われています。
縁日
各寺社などには、「縁日」(えんにち) と
言われる日があります。
この「縁日」とは、
神仏がこの世との「縁」(ゆかり) をもつ日で、
その日に参拝すると、
2倍のご利益があると言われています。
納め参り
「縁日」の中でも、
その年最後の「縁日」となる
12月の「縁日」は「納め参り」と呼ばれます。
現代は「初詣」文化が根付き、
全国的には「初詣」が主流で、
お正月明けの参拝が根付いていますが、
かつては年末に参拝する「納めの水天宮」
「納めの観音」などの「納め参り」も
来年の福徳をもたらすと信じられ、
重要な行事でした。
一年の締め括りとなる年末に、
集落の神社がお祀りする神仏の縁日に
「納め参り」をして、古札を納めて、
お世話になった神仏に参拝してみては
いかがでしょうか?
そして帰りには、正月用品や縁起物の品を売る
露店が集まる「年の市」を覗いてみるのも
楽しそうですね。
納め参りの日・一覧
一年最後の「縁日」は、
それぞれの寺院や神社などにより、
異なります。
行く年に感謝をし、迎える年の幸せを願う
「納め参り」のために、
お近くの寺院や神社に参詣されてみては
いかがでしょうか。
・納めの庚申 :1年最後の庚申
・納めの水天宮 :12月5日
・納め薬師 :12月8日
・納め金毘羅 :12月10日
・納めの虚空蔵菩薩 :12月13日
・納めの阿弥陀如来 :12月15日
・納めの観音 :12月18日
・納め厄神 :12月19日
・納めの大師(終い弘法):12月21日
・納め地蔵 :12月24日
・納め愛宕 (終い愛宕):12月24日
・納め荒神 :12月27・28日
・納め不動 (終い不動):12月28日
・納めの大日如来 :12月28日
・納めの釈迦如来 :12月30日
札納(ふだおさめ)
その年に受けたお札を
歳末に神社などに納めることを
「札納」(ふだおさめ)と言います。
社寺には納札所があり、
そのお札は、後日、「お焚き上げ」と言って
お祓いをして焚かれます。
お札やお守には神様の魂が込められています。
授与されてから時間経過とともに少しずつ
御利益が抜けていくとも言われていますので、
1年経ったら、新しいものに取り換えることが
おススメです。
納める際は、神社境内に設置されている
「古札納所」に納めて下さい。
但し、どこの神社のものでも
構わないという訳ではなく、
またお寺や他の宗教のものは
「神観念」が違い、
その宗教に合った納め方がありますので、
できればいただいたところにお返し下さい。
年の市(としのいち)
「納め参り」の暦に合わせて、
寺院や神社などの参道には露店が並び、
注連縄や祝い箸・お屠蘇などの正月用品や
お正月飾りが並ぶ「羽子板市」で賑わい、
師走の風物詩となっています。