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七五三に因んで…11/15は「かまぼこの日」

 

11月15日は「かまぼこの日」です。
 
「蒲鉾」(かまぼこ) は、
魚の美味しさと良質たんぱく質を
そのまま凝縮し、
そのままで食べられる
日本独特の元祖ファスト・フードです。
 
 

かまぼこの日

今から約千年前の平安時代の
宴席料理献立が記された書『類聚雑要抄』に
「蒲鉾」(かまぼこ) が絵入りで載っています。
 
永久3(1115)年7月21日、
関白右大臣藤原忠実が東三条に移転した際の
祝賀宴席で出された高杯の挿絵の中に、
「蒲鉾」の漢字と焼いた練り物が
記されています。
どうやら、この頃の「蒲鉾」は
現在の「ちくわ」に近いものだったようです。
 
この料理が振る舞われた
永久3(1115)年を記念して、
昭和58(1983)年に
全国蒲鉾水産加工業協同組合連合会
11月15日を「かまぼこの日」としました。
 
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また、昔は11月15日の「七五三」のお祝いに、
子供の成長を祝って紅白のかまぼこを用意する
習慣がありました。
この「七五三」と「かまぼこ」の関係からも
11月15日を「かまぼこの日」としています。
 
「かまぼこの日」には、
蒲鉾を名産とする地域を中心に、
様々なイベントが開催されています。
日本かまぼこ協会」は、かまぼこ・ちくわ等の
水産ねり製品の製造業者による業界唯一の
全国組織「全国蒲鉾組合連合会」として
昭和15(1940)年に設立されました。
「フィッシュ・プロテイン」(魚肉タンパク質)
「骨なしシーフード」をキーワードに、
品質(美味しさ)・安心安全・健康を
消費者に届ける業界の発展を目的としています。

www.nikkama.jp

 

蒲鉾の歴史

ちくわ?
実際には、これよりも昔から
棒の先に魚肉のすり身を付けて
焼いて食べていたようです。
蒲鉾の最初の形は、
今のちくわのような形でした。
 
名前の由来
 
最初の蒲鉾の形状が植物の
「蒲の穂」(がまのほ) に似ていたので、
「蒲穂子」(がまのほこ) から
後に訛って「かまぼこ」と呼ばれるように
なりました。
他に、魚のすり身を竹に付けて焼いた見た目が
柄の長い武器の一種「鉾」に似ている説、
「鉾」に魚のすり身を付けて焼いた説など、
諸説あります。
 
板付きかまぼこの誕生
 
現在のような板付きのものは、
室町時代に作られるようになったようです。
室町時代の写本『食物服用之巻』(1504) には、
「粥の事 かまぼこは右にてとりあげ、
 左へとりかえ、上ははし、中はゆび。
 下はいたともにきこしめす也。
 きそく(亀足)かけとて、
 板の置やうに口伝あり。」とあります。
ただこの時の蒲鉾は、
現在のように蒸したものではなく、
焼いた物でした。
 
元のかまぼこは「ちくわ」に
「板付きかまぼこ」が誕生すると、
いつしか初期の「かまぼこ」は「ちくわ」と
呼ばれるようになりました。
 
『近世事物考』(1848)には
「後に板に付けたるができてより、
 まぎらわしきにより
 元のかまぼこは竹輪と名付けたり」とあり、
後から板に乗ったかまぼこが出来たため、
紛らわしいので、初期の「かまぼこ」は
「竹輪」と名付けられたとあります。
 
これは、切り口が竹の輪に似ていることから
来ています。
 
江戸式蒸し板と大阪式焼き板
『守貞謾稿』(1837)には、
「江戸にては焼て売ることなく、
 皆蒸したるのみを売る」とあり、
「江戸式蒸し板」と「大阪式焼き板」が
分かれるようになりました。
 

蒲鉾の種類

 
魚肉をすり潰し、食塩や副原料を入れ、
成型した後、加熱して凝固(ゲル化)させた
水産加工品の総称を「練り物」と言います。
蒸す、焼く、揚げる、茹でるなどの
加熱方法の違いで種類が分けられています。
 
海に囲まれ、水産資源に恵まれた日本には、
全国各地にその地方独特の練り物が存在し、
地方によって作り方や呼び方なども
違ってきます。
 
「かまぼこ」の種類も豊富です。
 
板付き蒸しかまぼこ
・蒸し板かまぼこ
 板にすり身を盛りつけた後、蒸し上げた物。
 きめ細かな外観と弾力のある食感。
 
・リテーナ成形かまぼこ
 保存性を高める目的で開発された蒲鉾。
 合成樹脂のフィルムで包装した後、
 蒸し上げる。
 
蒸し焼きかまぼこ
・焼き板かまぼこ
 蒸し板かまぼこの表面に
 みりんなどを塗って炙り、
 濃い焼き目をつけたもの。
 
・みりん焼きかまぼこ
 すり身にみりんを加えて練り、
 表面にもみりんを塗って炙り焼きにした物。
 
板付き焼き抜きかまぼこ
・焼き通しかまぼこ
 蒸さずにあぶり焼くだけで加熱した
 板付きかまぼこ。
 かまぼこの原型とも考えられる。
 
・白焼きかまぼこ
 焼き色のついていない、
 白い焼き抜き板かまぼこ。
 表面のキレイなちりめんじわが特徴。
 
・薄板かまぼこ
 薄い板の上にすり身を盛りつけ、
 両面をあぶり焼きにしたもの。
 
蒸しかまぼこ
・昆布巻かまぼこ
 板の代わりに広げた昆布の上に
 すり身を薄く伸ばし、
 渦巻き型に巻いたかまぼこ。
 
・す巻かまぼこ
 円筒形に成形したすり身を、
 麦わらやストローで巻いて蒸したかまぼこ。
 
・信田巻
 すり身に、ひじき、人参、椎茸などを混ぜ、
 油揚げで巻いたもの。
 
・すじ
 サメすり身を生産する際に
 裏ごし機で除かれたすじや軟骨で作られる
 練り物。
 
・しんじょ
 すり身に卵白などを混ぜて調味し、
 湯で煮るか蒸して凝固させたもの。
 
焼き抜きかまぼこ
・なんば焼きかまぼこ
 板なしの四角い焼き抜きかまぼこ。
 鉄板の容器で焼かれ、
 中央の丸い焼き色が特徴。
 
・笹かまぼこ
 すり身を笹形に型取りし、焼いたもの。
 表面はきつね色で、歯切れがよいのが特徴。
 
細工かまぼこ類
・切り出しかまぼこ
 かまぼこのどこを切っても
 切断面に同じ図柄が現れる美しいかまぼこ。
 
・わん種かまぼこ
 桜や梅、銀杏、松茸などの形にした
 小さなかまぼこ。
 お吸いものなどに入れる。
 
風味・珍味かまぼこ類
・カニカマ
 カニ肉のように、食感・形状、色調、香味などの
 カニの風味が楽しめる練り物。
 
・スモークサーモン風味かまぼこ
 サーモンの切り身状に成型し、
 スモークサーモンの風味が楽しめる
 珍味かまぼこ。
 
・くん製かまぼこ
 かまぼこを燻製にしたもの。
 酒のつまみとして好まれる。
 
・〆かまぼこ
 かまぼこの上にしめサバを貼りつけたもの。
 刺し身のようにして食べる。
 
・海の音
 ズワイガニのカニ爪を、
 刻んだカニカマで包んだ練り物。
 おでんに最適。
 
その他
・削りかまぼこ
 かまぼこを乾燥させ、
 削り節のように薄く削ったもの。
 貯蔵方法の手段として開発。
 
・チーズ入りかまぼこ
 (ケーシング詰かまぼこ)
 長期保存用にすり身を
 ケーシング(筒状フィルム)に詰めて
 密封・加熱殺菌させたもの。
 
伊達巻(だてまき)
・伊達巻
 すり身に卵黄と砂糖、みりんなどを混ぜて
 焼き、すだれで巻いて棒状にしたもの。
 
・梅焼き
 すり身に卵黄、でんぷんなどを加え、
 梅の花の型に流し込み、両面を焼いたもの。
 
・鮮魚カステラ
 すり身に卵黄、でんぷんなどを加え、
 四角の型に流し込み、
 カステラのように焼いたもの。
 
・こが焼き
 すり身に、卵・砂糖・豆腐などを混ぜ
 焼き上げた黄色味を帯びた練りもの。