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1月7日 太宰府天満宮で「鷽かえ・鬼すべ神事」

 
 

鷽かえ神事

鷽かえ神事
福岡県太宰府市の「太宰府天満宮」では、
毎年1月7日18時から、かつて樹齢千年と伝わる
「千年樟」(平成6(1994)年枯死) が立っていた
「天神ひろば」にて、
「鷽かえ神事」が執り行われています。
 
「鷽かえ神事」とは、
前年ついた全ての嘘を、
朴の木で作られた小さな木の鷽 (うそ)
「替えましょう、替えましょう」と言いながら
見ず知らずの人達と交換していくことによって
天神様の「誠」(まこと) の心に替え、
災厄を吉に転換する神事です。
 
参加するには
「鷽かえ神事」に参加するには、
事前に当日夕方より授与される
「木鷽」(初穂料2,000円)を受けます。
(参加出来るのは 「先着1000名」)
 昨年参加した人は、
 古い木鷽を納める所があるので、
 新しい木鷽を受けたら
 古い木鷽を収めましょう。
 
この「木鷽」の裏には
授与された日付の他、
数字や言葉などが書かれています。
その文字が「幸運の金鷽」と交換出来る
当たりくじのような役割も果たしています。
 
「替えましょ、替えましょ」
「鷽かえ開始~!」の合図で消灯となり、
浄闇の中、「替えましょ、替えましょ」と
掛け声を掛けながら
色々な人達と「木鷽」を交換していきます。
 
「鷽かえ止め~ッ!」の合図で明かりがつき、
「木鷽」の裏に書いてある
言葉の発表があります。
その発表された数字や言葉が、
「木鷽」の裏に書いてあるものと一致すると、
これから一年間幸せになるという
「幸運の金鷽」がもらえるそうです。
 
これが計6回繰り返されます。
 
最後に手元に残った「木鷽」は、
すっかり嘘が天神様の誠の心と変わった
証として、持ち帰り出来ます。
 
天神様と鷽鳥
「鷽鳥」(うそどり) は、
スズメ目アトリ科ウソ属に分類される
渡り鳥の一種です。
 
頭が真っ黒で、両頬から首にかけてが紅色。
「ヒーホー」と口笛のようにさえずる事から
口笛を意味する古語の「うそ」から
名付けられたそうです。
 
 
天神様(道真公)は、「鷽鳥」を
大変可愛がっていらっしゃいました。
 
大宰府へ左遷された翌年の延喜2(902)年1月7日、
大切な神事を行っていた際、無数の蜂が襲来。
そこへ愛鳥である鷽鳥が飛来して
蜂を全て食べ尽くしてくれたおかげで、
危機から脱することが出来たといいます。
この故事から、
「鷽鳥​は厄災をうそにし(祓い)、
 幸運を招く鳥」とされ、
祀られるようになりました。
 
また、「鷽」と「学」の旧字体「學」の冠が
同じである事から、
「天神様のお仕え鳥」として祀られています。
 

鬼すべ


「鷽かえ神事」に引き続き
太宰府天満宮の「鬼すべ堂」で行われるのが、
その年の災難消除や開運招福を願う
勇壮な火除けの神事で
歴史ある火祭りが「鬼すべ」です。
 
寛和2(986)年より、道真公の曽孫に当たる
大宰大弐 菅原輔正 (すがわらのすけまさ) によって
始められたと伝えられている
福岡県の無形民俗文化財に指定されている、
日本三大火祭りのひとつです。
 


午後7時の「鬼面飾り祭」の後、
各氏子町内より
鬼を攻める大団扇を持った「燻手」(すべて) と、
鬼を守る「鬼警固」(おにけご) と「鬼係」に
分かれて奉仕者達が出発し、
「鬼じゃ (おんじゃ)、鬼じゃ (おんじゃ)」の
掛け声のもと
太宰府駅前から参道、太鼓橋を渡って
天満宮の楼門前へ練り歩きます。
楼門鳥居前でお祓いを受けた後、
「鬼すべ堂」に集結します。
 
21:00頃、「鬼すべ堂」前に積み上げられた
生松葉60把、藁200把に御神火が点火されると
一瞬にして炎と煙が夜空を焦がします。
 
すかさず「燻手」が大団扇で煙を扇いで
「鬼すべ堂」へ送り込み、
堂内に立て籠もる「鬼」を燻し出そうと
します。
それに対して「鬼警固」が板壁を打ち破り、
「鬼すべ堂」内の煙を外に出して「鬼」を守り、
激しい戦いを繰り広げます。
 
堂内では神職が、堂外では氏子会長が、
一周毎に鬼に向かって煎り豆を投げ、
卯杖 (うづえ) で打ち、鬼を追い出します。
板壁が破られると
荒縄で48ヵ所を縛られた「鬼」が
「鬼係」に囲まれて
堂内を7回半、堂外を3回半廻って終了します。
 
燃え残った板壁は火除けのお守りとして
持ち帰って玄関先にお祀りするそうです。
 
毎年多くの参拝者が、燃え上がる巨大な炎に
一年間の幸せを祈ります。