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竹酔日(ちくすいじつ)

 
旧暦5月13日は、古くより
「竹酔日」(ちくすいじつ)と呼ばれてきました。
Chinaの俗説によると、
この日は竹が酒に酔ったように前後不覚で、
移植をしても場所を移されたことに気付かず、
よく根付き育つと言われてきたためです。
 
 
「竹酔日」(ちくすいじつ)の他にも、
「竹迷日」(ちくめいじつ)とか、
「竹植うる日」などとも言います。
 
 
松尾芭蕉は、
「降らずとも竹植うる日は蓑と笠」(『笈日記』)
という句を詠んでいます。
「『竹植うる日(竹酔日)』には、
 蓑と笠の姿が似つかわしい。
 たとえ雨が降っていなくても
 蓑と笠を身につけたいものだ」という
意味です。
 
 
「竹酔日」の元々の由来、原典は
はっきりしておらず、
なぜ竹が酔っ払うのか、
酔っ払うとなぜ移植しやすいのかについて、
よく分かってはいません。
竹が他の植物とは違って霊的なものであり、
植え替えなどには特別な配慮がいると
信じられたことに由来すると思われます。
5月13日以外の日に植え替えをする場合は
「五月十三日」と書いた紙を
一緒に植えてやればいいといった
派生的な伝承まで伝わっているからです。
「竹酔日」は他にも「竹供養」と言って、
奈良県奈良市にある大安寺では、
毎年6月23日(陰暦5月13日頃)に
「竹供養(癌封じ夏祭り)」が行われています。
ご本尊の前に青竹を置いて、
境内の竹林に注連縄を張り、祭壇を設けて
供養育成を祈願します。
また、当日は癌封じの祈祷が終日行われ
薬効があると言われる笹酒が振舞われます。
 
 
 

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