
8月18日は「米の日(お米の日)」です。
米の日(お米の日)
「米の日(お米の日)」は、
正式に認定されている記念日ではなく、
制定した団体や目的などの詳細についても
定かではありませんが、
日本特有の記念日のひとつとして
広く知られています。
日付の由来は、「米」の漢字を分解すると
「八」「十」「八」となることから
という説が有力ですが、他にも、
米は収穫するまでに88の作業を要するから
という説もあります。
また「お米の日」は8月18日だけでなく、
8月8日、8がつく日(毎月8日・18日・28日)
などもあります。
滋賀県東近江市では毎月8日を「お米の日」とし
近江米を食べる機会を増やしてもらうと
「お米の日」プロジェクトを実施しています。
三重県は昭和53(1978)年10月に
毎月18日を「米食の日」に制定しています。
他にも6月18日の「おにぎりの日」、
10月8日の「焼おにぎりの日」などがあります。
進化する日本のお米

稲作は、紀元前10世紀に、
九州北部に最初に伝わったと考えられています。
それから美味しいお米を作るため、
人々は新たに水田を拓き、稲を育て始め、
約300年後には近畿地方まで広がり、
約600年後には本州の北端まで伝わりました。
奈良時代から平安時代初期には、
100万ヘクタールの水田があり、
10アール当たりの生産量は約100kgだったと
記録されています。
その後も水田や農機具を改良し、
新たな品種を育成するなど努力は続けられ、
明治時代には収量は約200kgと2倍になりました。
更に技術革新は加速化して、
日本でお米が作られている水田の面積は
244万6,000ha(農林水産省、平成27年度)、
ここで作られるお米の生産量は約744万トン
(農林水産省、平成27年度)となっています。
また「お米」と言えば、「コシヒカリ」
「ひとめぼれ」「あきたこまち」などが
有名ですが、
今では日本のお米は約500種類あり、
家庭で食べるお米のうるち米に限っても、
約300~330種類あると言われています。
また日本全国で、有名な米どころに負けない
おいしいお米が作られていて、
それぞれに異なる特徴を持ったお米が
たくさんあります。
最近では、健康志向の高まりから、
食味だけでなく、
健康機能面での特徴のあるお米作りも
盛り上がりを見せています。
胚芽の大きい品種の栽培や、発芽玄米への加工、
ポリフェノールやミネラルの多い
赤米、紫黒米、緑米、黒米なども
注目されています。
お米は神様からもらった食物
日本人は3000年近く、
稲を大切に育ててきました。
このような日本の稲作の歴史を考える時、
自然の恩恵があるにしろ
「瑞穂の国」が日本人の努力によって
作られてきたことを思わざるを得ません。
日本は昔から「豊葦原瑞穂国 」と言われます。
これは豊かな収穫の続く、瑞々しい稲の出来る素晴らしい国という意味です。
『古事記』では
「豊葦原 の千秋長五百秋 の水穂国 」
(葦が豊かに生え、稲穂が実る、平和で豊かな国)、
『日本書紀』では「瑞穂之地」、
『万葉集』では「美豆保国」と出てきます。
皇祖 (こうそ)、天照大御神 (あまてらすおおみかみ) は
天孫 (てんそん)・瓊瓊杵尊 (ににぎのみこと) が
高天原からこの国土に天降られるに際し、
「三大神勅」 (さんだいしんちょく) 、
「天壌無窮の神勅」「宝鏡奉斎の神勅」、
「斎庭稲穂の神勅」を授け、
天上の清らかな稲を地上で作るように
託されました。
天壌無窮の神勅
(てんじょうむきゅうのしんちょく)
(てんじょうむきゅうのしんちょく)
豊かに葦の生い茂る原に、瑞々しい稲穂が
永遠に豊かに実り続けるこの国は、
私の子孫が主となる地です。
わが子孫よ、その地に就いて治めなさい。
その天の御位は、天地とともに
永遠に続くことでしょう。
宝鏡奉斎の神勅
(ほうきょうほうさいのしんちょく)
(ほうきょうほうさいのしんちょく)
この神鏡を見る時は、
私を見るつもりでご覧になりなさい。
この鏡をあなたの住む宮殿内に安置して、
祭りを行う時の神鏡と致しなさい。
この鏡を見て、私利私欲で
民を苦しめていないかといつも自問自答し、
そこに少しでも「我 (が)」があるならば
それを取り除きなさい。
「かがみ (鏡)」から「が (我)」を取り除くと
「かみ (神)」となるという
天皇としての生き方を教えたものです。
斎庭稲穂の神勅
(ゆにわいなほのしんちょく)
(ゆにわいなほのしんちょく)
天照大御神は高天原でつくる
神聖な庭の稲穂を子孫に授け、
この稲穂を育てて葦原中国を治めて
繁栄させなさい。
天照大御神が「人々の食の中心」として
天上の田んぼで育てた稲を地上に授けたこと
を伝える神勅です。
瓊瓊杵尊が高天原に降り立つ際に、
「人々が飢えることがないように」と
天照大御神から授かったのが
天上の清らかな「稲」であり、
それを以て、毎年、五穀豊穣となるようにと
言い渡されました。
そして瓊瓊杵尊はその命を受け、
更に代々日本の皇となる者に
その命を引き継いだのです。
つまり「稲」は、日本の神様から渡された
とても大切なものであり、
五穀豊穣は天皇陛下に与えられた
最も重要なお役目ということです。
「お米は天照大神からいただいたものなのだ」
このことが、日本人がお米を
ずっと大切にしてきた理由であり、
「瑞穂」とは美しさと豊かさの象徴でも
あるのです。
「ニニギ」と言うのは「にぎやか」、
つまり稲穂がたくさん実る神様ということ
です。
天照大御神は太陽の神様です。
日本人の生き方や文化を育てた
米作り
日本人の生き方や日本文化は
「米作り」抜きでは考えられません。
我々日本人は、「米作り」を通じて、
勤勉性、団結心、協調性、合議、
迷惑をかけない意識、気配り、思いやりなどを
身につけてきたのです。
働き者
「米作りには88の手間が掛かる」という
言葉がありますが、稲作りには草取りを始め、たくさんの手間が掛かります。
それだけ手間を掛けるのですから、
働き者という性格が生まれてきたのでしょう。
協調性・団結心
お米を作るためには水が必要ですが、
この水を田んぼへ引くためには
水路が必要です。
川を流れている水を田んぼまで引くためには
水路を作らなければなりません。
水路は大勢の大人が何人も集まって、
土を運んだり穴を掘ったりしなければ
作ることが出来ません。
そこから、「協調性」「団結心」「気配り」
「思いやり」などをが生まれました。
伝統・文化を守る心
豊かな実りをもたらす水田は、
その土地に暮らす人々を結びつけ、
実りの喜びを分かち合う場として、
様々な文化や伝統、行事を生み出し、
人々はそれを守ってきました。
数学の発達
(数学は苦手! という方もいらっしゃるでしょうけど)水路を作るために、
「算数 (数学)」が発達したと言われています。
昔の人は、日本独自の算数「和算」(わさん) の
難しい問題を解いて、
それらの問題と解いた答えを書いた額を
神社に奉納しました。
現在でも、その額は全国の神社にたくさん
残っています。
木を植える文化
山や平野に雨が降ると、何もないと、
雨は全て海に流れてしまい、
時には様々な災害も起こります。
それで昔の人は、雨水を堰き止めるために
山に木を植えたのです。
溜まった水は地下水になり、
降った雨がそのまま流れていきません。
だから日本中の多くの山は、
キレイな緑で覆われているのです。
生き物を大切にする心
田んぼは、ミミズ、蛙、水鳥のなど
たくさんの生き物を育み、
それらに力をもらいながら稲が育ちます。
自然を大切にする心
お米作りは、天気の状況を
注意して見ていかなくてはなりません。
嵐になったり、日照りになったりと、
自然は災いをもたらすこともありますから、
天候に細心の注意をして作らなければ
お米は出来ないものなのです。
その結果、自然を大切にする心が
生まれたのです。
神社の周りには森があり、
森の中で耳をすませば、
虫の声や川のせせらぎ、風の音も聞こえます。
更に耳をすませば、おそらく神様の声まで
聞こえて来たのではないでしょうか?
いつ種まきをしたらいいのかも、
お祭りをして神様の声を聞いて
判断していたようです。
このように神社は、自然の声を聞き、
神様の声を聞くところでもあったのです。
それが自然を大切にする心というものを
作ってきたのでしょう。
豊かな食べ物文化
米はそのままの状態で長期間保存出来ますが、
炊いてご飯にしてしまうと、
すぐに腐ってカビが生えてしまいます。
ところが昔の日本人は
この「腐る」ことを利用して、
お酒や醤油、味噌などを作り出しました。
このような非常に豊かで健康にも良い食べ物の
文化もやはり、お米のおかげなのです。
感謝の心「いただきます」
私達日本人は、食事の前に「いただきます」と
手を合わせます。
これは食材に対してだけでなく、
これから自分がいただく食べ物に関わった
全ての存在への感謝の心を示しています。
ごはんが食べられるのは、農家の方が
一生懸命お米を作ってくれたおかげであり、
その農家の方のお米作りをサポートする
多くの人達の力によってお米が出来るのです。
更には太陽が照り、水が流れ、
自然の恵みがあって、
美味しいお米が出来るのです。
全ての物に神が宿ると考える日本では、
幼い頃から米粒一つも粗末にしないことを
教わります。