一年中、自然と向き合い、
忙しい日々を過ごしている農家の人達ですが、
かつて旧暦八月は農閑期で
ゆっくり休息しました。
旧暦八月(新暦では九月)の頃と言えば、
丹精込めた稲達も大きく育って、
後は刈り入れを待つばかり。
暑さも収まり、過ごしやすくもなり、
後は怖い台風さえ来なければ万々歳。
農家の人達にとってはそんな時期でした。
またこの農閑期の時期には、
普段なかなか出来ない、
例えば法事や嫁取りなどの祝い事を行うために
農家では客を招待することが多くあり、
ささやかな贅沢も酒肴などが許されました。
気候も好いし、
辛い農作業からも暫し解放されて
ゆっくりと骨休めが出来る上に、
連日ご馳走にありつけることから、
まるで大名のようだということで、
「八月大名」(はちがつだいみょう) という言葉が
生まれたようです。
現在の新暦の八月の後半は、
長い盆休みの後に当たるためか、
特に大した行事もないので、
私も「八月大名」になって、骨休め!
ご馳走はないけどね。