うまずたゆまず

コツコツと

七十二候「芹乃栄」


「せりすなわちさかう」
と読みます。
 
芹が盛んに茂る頃となりました。
冷たい水辺で育つ芹は、
空気が澄み切るように冷えるこの時期に、
“競り合う”ように良く育ち、
1月から4月にかけて旬を迎えます。
 

 
春の七草」の一つとしてもお馴染みの
「芹」は、昔から栽培も行われてきましたが、
日本全国の沢や河川の水際などの
水分の多い土壌に自生している姿が見られます。
水田稲を刈った後や畔などにも
沢山生えていたりします。
(現在は養液栽培された物が通年出回っています)
栽培物はパッと見はミツバと似ていますが、
ミツバが葉が3枚なのに対し、
セリの葉は5枚なので区別しやすいです。
 

セリの名前の由来は、その生態から
1箇所から競り合って生えていることから、
「セリ」と名がついたとされています。
香りが強く、シャキシャキとした歯応えが
特徴的な日本原産の野菜「芹」(せり)は、
古く奈良時代には既に食用としていたという
記録が『古事記』『万葉集』に
残されています。
  
 
セリをよく食べる地域では
「根っこが一番美味しい」というのは常識で、
秋田の「きりたんぽ鍋」や
宮城の郷土料理「せり鍋」にも
セリの根が入っています。
 
 
なお「春の七草」に入れる「芹」を
「根白草」(ねじろぐさ)と言います。
白くて長い根の特徴がそのまま名前となって
います。
 

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