「くまあなにこもる」
と読みます。
熊を始め、動物達が冬籠りをする頃と
なりました。
「蟄」(ちつ) は籠る(こもる)という意味で、
「熊蟄穴」(くまあなにこもる) とは、
寒く厳しい冬を乗り越えるべく、
冬眠のために熊が穴に籠る頃という意味です。
秋になってドングリや山ブドウが実ると、
それまで草を食べていた熊は
栄養価が高い木の実を食べて皮下脂肪を蓄え、
クマザサの葉を食べて体内も浄化して、
穴に籠って飲まず食わずのまま、春を待ちます。
ただ熊はウトウトしているだけで、
わずかな物音やニオイなどの刺激で
目を覚ますほど、その眠りは浅いそうです。
そのため熊の場合は、「冬眠」ではなく
「冬籠り」という言い方をするそうです。
実は、熊はこの冬籠りの間の1月の終わり頃に
1、2頭の子供を産みます。
ですから「冬籠り」には、
外敵に襲われない安全な場所で、
寒さから子熊を守る目的もあるそうです。
飲まず食わずで子熊に授乳するので、
春になると母熊の体重は4分の3くらいまで
減ってしまいます。
そして3月。
ハイハイが出来るようになった子熊と共に
穴から出て、春を迎えます。
冬籠り明けの熊は、お腹をすかせています。
また子供を連れているので、山に入る時には
熊対策を充分にする必要があります。