「鴻雁来」(こうがんきたる)とは、
暖かい南へと下っていくツバメと入れ違いに、
雁が北から渡ってくる頃という意味です。
「鴻雁」とは、渡り鳥の「ガン」のことですが、
「鴻」は「ひしくい」と読み、大型のガンのことを言います。
「雁」は小型のがんを指しているそうです。
冬を日本で過ごす渡り鳥のことを「冬鳥」といいます。
雁は日本で冬を過ごし、
暖かい春になるとシベリアの方へ帰っていきます。
毎年、初めに訪れる雁を「初雁」(はつかり)と呼びます。
そして、ちょうど雁が渡ってくる頃に吹く北風は
「雁渡し」(かりわたし)と呼ばれ、秋の季語になっています。
この風が吹き出すと
夏も去り、海も空も青色が冴えてくるので
「青北風」 (あおきた)とも呼ばれます。
ツバメの渡来とは入れ替わりに、
冬を日本で過ごした雁が北のシベリアへと帰っていきます。