「わたのはなしべひらく」と読みます。
綿を包む「柎」が開き始める頃。
「柎」は、「フ・いかだ・うてな・つ(ける)」と読み、
花の「萼」(がく)のことです。
綿は、7月から9月にかけて、
黄色い花を咲かせ、実をつけますが、
その実はやがて弾け、
ふわふわとした白い「綿毛」が顔をのぞかせます。
この綿毛が木綿の糸や布になります。
因みに「綿」は、
「植物」としての呼び名は「わた」、
「製品」になると 「めん」と呼ばれます。
そして、繊維を採取した後の種子から、
「綿実油」(めんじつゆ)が採られ、
食用油として利用されます。
そして、搾りかすは反芻動物の飼料や農作物の肥料として
再利用されています。
「綿実油」は、
サラダ油、マーガリン、ショートニングの材料としても優れ、
食品加工に幅広く利用されています。
また、その滑らかさを活かして、
工業分野では石鹸や化粧品にも使われてもいます。
「綿実油」は、「サラダ油の王様」と言われ、
特にまろやかな風味とその安定性に優れた最高級のサラダ油です。
発煙温度や引火温度は高いため、
揚げ物にも適しており、さっくり黄金色に揚げ上がって、
主張し過ぎず、素材の味を活かしてくれます。
老化や癌予防に効果のある「ビタミンE」を始め、
健康維持に必要な成分も豊富に含んでいます。