「すずかぜいたる」
もしくは
「りょうふういたる」
と読みます。
二十四節気の「立秋」が始まり、
いよいよ季節は「秋」スタートです。
真夏の暑い風から、
秋の涼しい風に替わり始める頃となりました。
まぶしく輝いている太陽も
日射しを和らげ、
夕方に鳴く虫達の音色も
涼しさを演出してくれます。
ですが、実際この時期はまだまだ暑い!
環境省が平成18(2006)年から発表している
熱中症の危険度を判断する
「暑さ指数(WBGT)」が「危険」を示す
「31」以上になる日も度々あります。
暑さ指数
「WBGT:湿球黒球温度」
(Wet Bulb Globe Temperature)とは、
熱中症を予防することを目的として、
1954年にアメリカで提案された指標です。
「WBGT(湿球黒球温度)」は、
「自然湿球温度」と「黒球温度」を測定し、
また、屋外で太陽照射のある場合は
また、屋外で太陽照射のある場合は
「乾球温度」を測定して、
それぞれの測定値を基に次式により
それぞれの測定値を基に次式により
計算したものです。
「湿球温度」
(NWB:Natural Wet Bulb temperature)
水で湿らせたガーゼを
温度計の球部に巻いて観測します。
温度計の表面にある水分が
蒸発した時の冷却熱と平衡した時の温度で、空気が乾いた時ほど、
気温(乾球温度)との差が大きくなり、
皮膚の汗が蒸発する時に感じる涼しさ度合いを表すものです。
「黒球温度」
(GT:Globe Temperature)
黒色に塗装された薄い銅板の球
(中は空洞で直径約15cm)の中心に
温度計を入れて観測します。
黒球の表面には、ほとんど反射しない
塗料が塗られています。
この黒球温度は、直射日光に晒された状態での球の中の平衡温度を観測しており、
弱風時に日向における体感温度と良い相関があります。
「乾球温度」
(NDB:Natural Dry Bulb temperature)
通常の温度計を用いて、そのまま気温を観測
「単位」は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが
その値は気温とは異なります。
環境省と気象庁では、
令和2(2020)年7月から関東甲信地方で、
令和3年4月下旬からは全国を対象に、
従来の気象庁の「高温注意情報」に置き換えて
「熱中症警戒アラート」[PDF]の運用を開始しています。
「熱中症警戒アラート」は、
熱中症の危険性が
極めて高くなると予測された際に、
危険な暑さへの注意を呼びかけて、
熱中症予防行動を取るように促すための
情報です。
具体的には、翌日または当日の
暑さ指数(WBGT)が33以上
になることが予想される場合に、
が発表されます。
また発表内容には、
暑さ指数(WBGT)の予測値や
予想最高気温の値だけでなく、
具体的に取るべき熱中症予防行動も
含まれていることが特徴です。
日本生気象学会では
「日常生活に関する指針」[PDF]を
下記の通り公表しています。
<日常生活に関する指針>
温度基準 (WBGT) |
生活活動の目安 |
注意事項 |
危 険 |
全ての 生活活動で 起こる危険性 |
高齢者においては 安静状態でも発生する危険性が大きい。 外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する。 |
厳重警戒 (28~31℃) |
外出時は炎天下を避け、 室内では室温の上昇に注意する。 | |
警 戒 (25~28℃) |
中等度以上の 生活活動で 起こる危険性 |
運動や激しい作業をする際は 、定期的に充分に休息を取り入れる。 |
注 意 (25℃未満) |
強い 生活活動で 起こる危険性 |
一般に危険性は少ないが 、激しい運動や重労働時には 発生する危険性がある。 |
「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」によると・・・。
<運動に関する指針>
気温 [参考] |
暑さ指数 (WBGT) |
熱中症予防運動指針 | |
35℃以上 | 31℃以上 | 「運動原則中止」
特別の場合以外は運動を中止する。特に子供の場合には中止すべき。
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31~35℃ | 28~31℃ | 「厳重警戒」 (激しい運動は中止) 熱中症の危険性が高いので、激しい運動や持久走など、体温が上昇しやすい運動は避ける。10~20分おきに休憩をとり、水分・塩分の補給を行う。暑さに弱い人、体力の低い人、肥満の人や暑さに慣れていない人などは、運動を軽減または中止。
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28~31℃ | 25~28℃ | 「警戒」 (積極的に休憩) 熱中症の危険が増すので、積極的に休憩を取り、適宜、水分・塩分を補給する。激しい運動では、30分おきくらいに休憩を取る。
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24~28℃ | 21~25℃ | 「注意」 熱中症による 死亡事故が発生する可能性がある。熱中症の兆候に注意するとともに、運動の合間に、積極的に水分・塩分を補給する。
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24℃未満 | 21℃未満 | 「ほぼ安全 」 (適宜水分補給) 通常は熱中症の危険は小さいが、適宜、水分・塩分の補給が必要である。市民マラソンなどでは、この条件でも、熱中症が発生するので注意。
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