「うぐいすなく」と読みます。
「黄鶯」(こうおう)は、スズメ目コウライウグイス科の
「高麗鶯」(学名:Oriolus chinensis)という種の鳥です。
全体に黄色で、尾や翼の先、目から後頭部にかけて黒くなっています。
China、朝鮮半島、東シベリアに分布し、日本では「迷鳥」。
<迷鳥>
本来はその地域に生息も渡来もしない鳥で、
渡りのコースから外れたり、台風で飛ばされたりして、迷い込んで現れるもの。
梅の咲き出す頃から「ホーホケキョ」と鳴く声が美しく、
いわゆる鶯色をした「鶯」は、学名を「Cettia diphone」と言い、
スズメ目ヒタキ科の小鳥ですから、
「黄鶯」(こうおう)と「鶯」(うぐいす)は別種です。
鶯は、「留鳥」または「漂鳥」として全国に分布し、
北海道や本州北部に生息しています。
(冬季に暖かい地方に移動します。)
<留鳥(りゅうちょう、とどめどり)>
季節による移動をせず、
一年中ほぼ一定の地域に住む鳥。
<漂鳥(ひょうちょう)>
暑さ・寒さを避けるため、
夏は山地・冬は平地と言うように
繁殖地と越冬地を区別して日本国内を季節移動する鳥。
「渡り鳥」との違いは、
渡り鳥がシベリアから日本、というように
日本国外から日本へ
比較的長距離を移動するのに対して、
「漂鳥」は山地から平地に移動するなど、
日本国内の比較的近距離を移動するのみであるため、
同じ種類でも生息地によっては
「留鳥」となる場合もあります(例えばウグイス)。
体を倒して水平に止まる姿が特徴です。
鶯というと、「うぐいす餅」のような鶯色をしていると思いがちですが、
実際の鶯の羽色は、緑色というよりも暗緑茶色です。
鶯と同じくらいの大きさで、羽色が緑色をした「メジロ」という鳥が
しばしばウグイスと誤認されています。
「メジロ」は花の蜜を好み、梅や椿の花の咲く頃に姿を見せるので、
鶯かと思いきや、実際はメジロだった・・・、ことの方が多いのです。