「天火明命」(あめのほあかりのみこと)は
「誓約」(うけい)で生まれた天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)と
高御産巣日神の娘・万幡豊秋津師比売命との間に生まれた第一子。
第二子が「邇邇芸命」です。
稲穂の神
「天火明命」(あめのほあかりのみこと)は
天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)と万幡豊秋津師比売命との間に
生まれた第一子で、第二子が邇邇芸命(ににぎのみこと)です。
つまり天火明命の弟が、高千穂に降臨することになる邇邇芸命です。
神名の「ほあかり」を「穂赤塾」(ほあかり=稲穂の赤らみ)の意として
稲穂の神とする説もありますが、火に因んだ神名と解する説もあります。
稲穂の神とする説もありますが、火に因んだ神名と解する説もあります。
この神は、尾張地方を拠点とする
尾張国造(おわりのくにのみやつこ=尾張国の首長)を務めた、
古代の有力豪族・尾張氏の祖神とされています。
尾張氏は海人族(あまぞく)として知られ、
5世紀頃には天皇家の外戚(母方の親戚)となり、
大和政権で大きな力を持ちました。
因みに、草薙剣(くさなぎのつるぎ)を手に東国を平定したとされる
倭建命(やまとたけるのみこと)は
尾張氏の娘・美夜受比売(みやずひめ)を妻としており、
草薙剣を祀る名古屋の「熱田神宮」の創建には
尾張氏が深く関わったと考えられています。
『日本書紀』では、
天照国照彦火明命(あまてるくにてるひこほのあかりのみこと)とも称されています。
「アマテル」と「アマテラス」は似た表現ですが、
天火明命を尾張氏や尾張氏と結びつきを持った
日本各地の海人族が崇拝した太陽神ではなかったか、
皇祖神・天照大御神とは系統の異なる男性太陽神ではないのか、
という指摘がなされています。
別称
- 天照国照彦火明命(あまてるくにてるひこほのあかりのみこと)
神格
- 太陽神
- 農業神
ご利益(神徳)
- 五穀豊穣
- 開運厄除け
- 子孫繁栄
- 家内安全
- 病気平癒
お祀りする神社
- 真澄田神社 (愛知県一宮市)
- 籠神社 (京都府宮津市)
- 飛騨一宮水無神社(岐阜県高山市)
- 粒坐天照神社 (兵庫県たつの市)