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初金毘羅(初十日祭)

「金比羅」(こんぴら)様は、
元々は、「クンピーラ神」とされています。
 
「クンピーラ神」は、
ガンジス川に棲む「蛟竜」(こうりゅう)または
「鰐」(わに)が神格化されたもので、
仏教では、薬師如来の「十二神将」の筆頭
「宮比羅大将」(くびらたいしょう)のことです。
 
「十二神将」は薬師如来を護る護衛隊の将で、
薬師如来の十二の願いにそれぞれ一部隊づつ割り当てられています。
「十二神将」は十二支に割り当てられ、十二支の干支や月、方角、
また、一日をそれぞれ2時間づつ担当し、無事を守る役割もあります。
リーダー格の「宮毘羅大将」(くびら)は、
金比羅様(こんぴらさま)の名で親しまれています。
  • 宮毘羅(くびら)  :子
  • 伐折羅(ばさら)  :丑
  • 迷企羅(めきら)  :寅
  • 安底羅(あんてら) :卯
  • マニ羅(まにら)  :辰
  • 珊底羅(さんてら) :巳
  • 因達羅(いんだら) :午
  • 波夷羅(はいら)  :未
  • 摩虎羅(まこら)  :申
  • 真達羅(しんだら) :酉
  • 招杜羅(しょうとら):戌
  • 毘羯羅(びから)  :亥
 
 
日本に入ってくると、元々、ワニの神様であることから、
海神や龍神とされ、海上交通、漁師と交通安全の守護神とされました。
 
香川県仲多度郡琴平町の「金刀比羅宮」(ことひらぐう)は、
「こんぴらさん」と呼ばれて親しまれている
全国の金刀比羅神社・琴平神社・金比羅神社の総本宮です。
 
琴平山(象頭山/ぞうずさん)の中腹に位置し、
参道の長い石段は本宮まで785段、奥社まで計1368段を数えます。
讃岐の象頭山は、古くから神山として崇敬され、
金毘羅参りの参詣者を乗せた「金毘羅船」だけでなく、
瀬戸内海を航行する舟人たちの目印になっていました。
 
創建は不明。
「大物主神」(おおものぬしのかみ)を祀って「琴平神社」と称した後、
「金毘羅大権現」となり、永万元(1165)年には「崇徳上皇」を合祀。
明治の神仏分離で再び神社にかえり、「金刀比羅宮」と改称しました。
 
「大物主神」は、大和の三諸山(三輪山)にお祀りされた神様で、
後に和光同塵の御神意をもって讃岐国の金刀比羅宮(本宮)に顕現されました。
 
「大物主神」とは、「大いなるモノ(神霊)」、
すなわち「神々の中でも最も偉大なる力を持つ神」という意味の神名です。
古来から「海の神様」として、
漁業、航海など海上の安全を守ってくれる神としての信仰があります。
他にも、農業殖産の神、医薬の神、技芸(音楽や芸術関係)の神としても
有名です。
国や人々に平安をもたらし、また、一説に運を掌る神とも伝承されています。
 
「崇徳天皇」は、保元の乱の厄により讃岐国へ遷られ、
象頭山中腹に鎮座する金刀比羅宮を日夜崇敬なさっていました。
長寛2(1164)年に崩御される前年には参籠し、荒行をなされたと
伝えられています。
46歳で崩御された翌年の永万元(1165)年、
その不遇な生涯と崇敬の篤さを偲び、
「金刀比羅宮」(本宮)の相殿にお祀りされることとなりました。
 
江戸時代には、船乗りの海上安全の信仰から、
津々浦々の湊や海を見渡す山や丘の頂に
「金毘羅宮」「金毘羅権現社」が勧請(かんじょう)されました。
 
 
毎月10日は「金毘羅さま」の縁日です。
参詣すると特別な功徳、御利益(ごりやく)があると言われています。
特に一年の最初の「初金刀比羅」に金刀比羅大神様を念ずれば、
特別な霊妙なる功徳があるとされています。
 
「初こんぴら」の起源は桜町天皇の御代に始まると伝えられ、
「八少女舞の奉納」の他、
本宮前広場では
「開運ぜんざい」「開運長寿もち」「開運甘酒」の接待があります。
 
 
東京・虎ノ門の「虎ノ門金刀比羅宮」では、
「初こんぴら祭」(1月1日12:00〜)で
七福神行列、里神楽奉納などがあります。
また、元日から「初こんぴら祭」まで「福銭開運のお守り」が
授与されます。
(令和3年は、神職のみで執り行われます。)
 
 
万冶3(1660)年、丸亀藩主・京極高和(きょうごくたかかず)
故国の讃岐から「金毘羅大権現」(金刀比羅大神)を
江戸・三田の丸亀藩江戸上屋敷に勧請したものを、
江戸庶民の要請に応えて
毎月10日に限り、邸内を開放、参詣を許可しました。
 
延宝7(1679)年、この金毘羅さんは、
京極高豊の代に丸亀藩江戸上屋敷の虎ノ門移転とともに
虎ノ門に遷座(現在の「虎ノ門金刀比羅宮」)しました。
 
 
京都市東山区の「安井金刀比羅宮」は、
1月1日の10:00から「初金比羅祭」が斎行され、
前年12月10日の「終い金比羅」から「初金比羅祭」まで、
縁起物の「稲宝来」が授与されます。
 
 

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