うまずたゆまず

コツコツと

七十二候

「七十二候」とは、
二十四節気を更に3つに分け、
約5日毎に名前をつけたものです。
 
「七十二候」は、
元々古代中国で生まれたものと言われています。
やがて日本に渡り、
江戸時代の暦学者が、
日本の気候に合わせて改訂しました。
気候は地域やその年によって違いますが、
四季の風情を楽しむ目安になってくれることでしょう。
 
七十二候 日付 意味 二十四節気
雪下出麦
(ゆきわたりてむぎのびる)
1/1
雪の下で麦が芽を出す頃。
浮き上がった芽を踏む
「麦踏み」は
日本独特の風習です。
冬至
芹乃栄
(せりすなわちさかう)
1/6
芹が盛んに育つ頃。
春の七草のひとつで、
7日の七草粥に入れて
食べます。
小寒
水泉動
(しみずあたたかをふくむ)
1/11
地中で凍っていた泉が
動き始める頃。
かすかな暖かさが
愛おしく感じる時期です。
雉始鳴
(きじはじめてなく)
1/16
雉が鳴き始める頃。
雄がケーンケーン
甲高い声を上げて求愛します。
欸冬華
(ふきのはなさく)
1/20
雪の下から
ふきのとうが顔を出す頃。
香りが強く
ほろ苦いふきのとうは
早春の味。
大寒
水沢腹堅
(さわみずこおりつめる)
1/25
沢に厚い氷が張り詰める頃。
沢に流れる水さえも凍る、
厳冬ならではの風景です。
鶏始乳
(にわとりはじめてとやにつく)
1/30
鶏が鳥屋に入って
卵を産み始める頃。
本来、鶏は冬は産卵せず、
春が近づくと卵を産みました。
東風解凍
(はるかぜこおりをとく)
2/4
春の風が
川や湖の氷を解かし始める頃。
「東風」(こち)とは
春風を表す代名詞。
立春
黄鴬見睨
(うぐいすなく)
2/9
山里で鴬が鳴き始める頃。
春の訪れを告げる鴬は
「春告鳥」(はるつげどり)とも
呼ばれます。
魚上氷
(うおこおりをいずる)
2/14
水がぬるみ、
割れた氷の間から
魚が飛び跳ねる頃。
春先の氷を
「薄氷」と呼びます。
土脉潤起
(つちのしょううるおいおこる)
2/19
雪がしっとりとした
春の雨に変わり、
大地が潤い始める頃。
「脉」は脈の俗字です。
雨水
霞始靆
(かすみはじめてたなびく)
2/24
春霞がたなびき始める頃。
春の霞んだ月を
「朧月」と呼びます。
草木萌動
(そうもくめばえいずる)
2/29
草木が芽吹き始める頃。
草の芽が萌え出すことを
「草萌え」(くさもえ)
言います。
蟄虫啓戸
(すごもりのむしとをひらく)
3/5
戸を啓いて
顔を出すかのように、
冬ごもりをしていた生き物が
姿を表す頃。
啓蟄
桃始笑
(ももはじめてさく)
3/10
桃の花が咲き始める頃。
花が咲くことを
「笑う」と表現し、
「山笑う」は春の季語です。
菜虫化蝶
(なむしちょうとなる)
3/15
青虫が紋白蝶になる頃。
「菜虫」は菜を食べる
青虫のこと。
菜の花が咲いて
まさに春本番
雀始巣
(すずめはじめてすくう)
3/20
雀が巣を作り始める頃。
昼の時間が少しずつ伸び、
多くの小鳥たちが
繁殖期を迎えます。
春分
櫻始開
(さくらはじめてひらく)
3/25
桜の花が咲き始める頃。
桜前線の北上を
日本中が待ち望む、
お花見の季節の到来です。
雷乃発声
(かみなりすなわちこえをはっす)
3/30
春の訪れを告げる雷が
鳴り始める頃。
「春雷」(しゅんらい)
「虫出しの雷」とも
呼ばれています。
玄鳥至
(つばめきたる)
4/4
燕が
南の国から渡ってくる頃。
「玄鳥」(げんちょう)とは
燕の異名です。
清明
鴻雁北
(こうがんかえる)
4/9
雁が北へ帰っていく頃。
雁は夏場をシベリアで、
冬は日本で過ごす渡り鳥です。
虹始見
(にじはじめてあらわる)
4/14
雨上がりに
虹が見え始める頃。
淡く消えやすい春の虹も
次第にくっきりしてきます。
葭始生
(あしはじめてしょうず)
4/19
水辺の葭が芽吹き始める頃。
葭は夏に背を伸ばし、
秋に黄金色の穂を
なびかせます。
穀雨
霜止出苗
(しもやみてなえいずる)
4/25
霜が降りなくなり、
苗代で稲の苗が生長する頃。
霜は作物の大敵と
されています。
牡丹華
(ぼたんはなさく)
4/30
牡丹が
大きな花を咲かせる頃。
豪華で艶やかな牡丹は
「百花の王」と
呼ばれています。
蛙始鳴
(かわずはじめてなく)
5/5
蛙が鳴き始める頃。
水田の中をスイスイ泳ぎ、
活発に活動を始めます。
「かわず」は
蛙の歌語・雅語。
立夏
蚯蚓
(みみずいずる)
5/10
みみずが地上に出てくる頃。
畑土をほぐしてくれる
みみずは、
動き始めるのが少し遅めです。
竹笋生
(たけのこしょうず)
5/15
たけのこが出てくる頃。
たけのこは成長が早く、
一晩でひと節伸びると
言われています。
蚕起食桑
(かいこおきてくわをはむ)
5/20
蚕が桑の葉
盛んに食べ出す頃。
蚕が紡いだ繭が
美しい絹糸になります。
小満
花栄
(べにばなさかう)
5/26
紅花の花が咲き誇る頃。
紅花は染料や口紅になり、
珍重されました。
麦秋
(むぎのときいたる)
5/31
麦の穂が実り始める頃。
「秋」は実りの季節を表し、
穂を揺らす風は
「麦の秋風」。
蟷螂生
(かまきりしょうず)
6/5
かまきりが卵から孵る頃。
ピンポン球ほどの卵から
数百匹の子が誕生します。
芒種
腐草為螢
(くされたるくさほたるとなる)
6/10
草の中から蛍が舞い、
光を放ち始める頃。
昔は腐った草が
蛍になると考えていました。
梅子黄
(うめのみきばむ)
6/16
梅の実が
黄ばんで熟す頃。
青い梅が
次第に黄色みを帯び、
赤く熟していきます。
乃東枯
(なつかれくさかるる)
6/21
夏枯草の花が黒ずみ
枯れたように見える頃。
「夏枯草」(かごそう)
うつぼ草の異名です。
夏至
菖蒲華
(あやめはなさく)
6/26
あやめの花が咲き始める頃。
端午節供に用いる
菖蒲(しょうぶ)ではなく、
花菖蒲のことです。
半夏生
(はんげしょうず)
7/1
半夏が生え始める頃。
田植えを終える
目安とされました。
「半夏」は
「烏柄杓」(からすびしゃく)
異名。
温風至
(あつかぜいたる)
7/7
熱い風が吹き始める頃。
温風は梅雨明けの頃に吹く
南風のこと。
日に日に暑さが増します。
小暑
蓮始開
(はすはじめてひらく)
7/12
蓮の花が咲き始める頃。
優美で清らかな蓮は、
天上の花に例えられています。
鷹乃学習
(たかすなわちがくしゅうす)
7/17
鷹の子が飛ぶ技を覚え、
巣立ちを迎える頃。
獲物をとらえ
一人前になっていきます。
桐始結花
(きりはじめてはなをむすぶ)
7/22
桐の花が実を結び始める頃。
桐は箪笥や下駄など
暮らしの道具に
欠かせないものです。
大暑
土潤溽暑
(つちうるおうてむしあつし)
7/27
土がジットリして
蒸し暑くなる頃。
蒸し暑いことを
「溽暑(じょくしょ)」と
言います。
大雨時行
(たいうときどきふる)
8/2
ときどき大雨が降る頃。
むくむくと湧き上がる
入道雲が夕立になり、
乾いた大地を潤します。
涼風至
(すずかぜいたる)
8/7
涼しい風が吹き始める頃。
まだ暑いからこそ、
ふとした瞬間に
涼を感じることができます。
立秋
寒蝉鳴
ひぐらしなく)
8/12
カナカナと甲高く
鳴き始める頃。
日暮れに響く虫の声は、
一服の清涼剤。
蒙霧升降
(ふかききりまとう)
8/17
深い霧がまとわりつくように
立ち込める頃。
秋の「霧」に対して、
春は「霞」と呼びます。
綿柎開
(わたのはなしべひらく)
8/23
綿を包むガクが開き始める頃。
綿の実がはじけ
白いふわふわが
顔をのぞかせた様子。
処暑
天地始粛
(てんちはじめてさむし)
8/28
天地の暑さが
ようやく収まり始める頃。
「粛」は縮む、鎮まるという
意味です。
禾乃登
(こくものすなわちみのる)
9/2
いよいよ稲が実り、
穂を垂らす頃。
「禾」は
稲穂が実ったところを表した
草露白
(くさのつゆしろし)
9/7
草に降りた露が
白く光って見える頃。
朝夕の涼しさが
際立ってきます。
白露
鶺鴒鳴
(せきれいなく)
9/12
せきれいが鳴き始める頃。
せきれいは
日本神話にも登場し、
別名は「恋教え鳥」。
玄鳥去
(つばめさる)
9/17
燕が子育てを終え、
南へ帰っていく頃。
来春までしばしのお別れです。
雷乃収声
(かみなりすなわちこえをおさむ)
9/22
雷が鳴らなくなる頃。
春分に始まり
夏の間鳴り響いた雷も、
鳴りをひそめます。
秋分
蟄虫坏戸
(むしかくれてとをふさぐ)
9/28
虫たちが土にもぐり、
入口の戸を塞ぐ頃。
冬ごもりの支度をする
時期です。
水始涸
(みずはじめてかるる)
10/3
田んぼの水を抜き、
稲刈りの準備をする頃。
井戸の水が
枯れ始める頃との説も。
雁来
(こうがんきたる)
10/8
雁が渡ってくる頃。
清明の時期に
北へ帰っていった雁達が、
再びやってきます。
寒露
菊花開
(きくのはなひらく)
10/13
菊の花が咲き始める頃。
旧暦では重陽節供の時期で、
菊で長寿を祈願しました。
蟋蟀在戸
(きりぎりすとにあり)
10/18
戸口で秋の虫が鳴く頃。
昔は「こおろぎ」を
「きりぎりす」と呼びました。
霜始降花
(しもはじめてふる)
10/23
山里に霜が降り始める頃。
草木や作物を枯らす霜を
警戒する時期です。
霜降
霎時施
(こさめときどきふる)
10/28
時々小雨が降る頃。
「霎」をしぐれと読むことも。
ひと雨ごとに
気温が下がります。
楓蔦黄
(もみじつたきばむ)
11/2
(かえで)や蔦の葉が
色づく頃。
晩秋の山々は
赤や黄に彩られ、
紅葉狩りの季節です。
山茶始開
(つばきはじめてひらく)
11/7
山茶花(さざんか)の花が
咲き始める頃。
椿と混同されがちですが、
先駆けて咲くのは山茶花です。
立冬
地始凍
(ちはじめてこおる)
11/12
大地が凍り始める頃。
サクサクと
霜柱を踏みしめて歩くのが
楽しみな時期です。
金盞香
(きんせんかさく)
11/17
水仙が咲き芳香を放つ頃。
「金盞」は金の盃のことで、
水仙の黄色い冠を
見立てています。
虹蔵不見
(にじかくれてみえず)
11/22
陽の光も弱まり、
虹を見かけなくなる頃。
「蔵」には
潜むという意味があります。
小雪
朔風払葉
(きたかぜこのはをはらう)
11/27
北風が木の葉を吹き払う頃。
「朔風」は北の風という意味で、
木枯らしをさします。
橘始黄
(たちばなはじめてきばむ)
12/2
橘の実が
黄色く色づき始める頃。
常緑樹の橘は、
永遠の象徴とされています。
閉塞成冬
(そらさむくふゆとなる)
12/7
空が閉ざされ真冬となる。
空を塞ぐかのように
重苦しい空が真冬の空です。
大雪
熊蟄穴
(くまあなにこもる)
12/11
熊が穴に入って
冬ごもりする頃。
何も食べずに過ごすため、
秋に食いだめをします。
鱖魚群
(さけのうおむらがる)
12/16
鮭が群がって川を上る頃。
川で生まれた鮭は、
海を回遊し、
故郷の川へ帰ります。
乃東生
(なつかれくさしょうず)
12/21
夏枯草が芽を出す頃。
夏至の「乃東枯」に対応し、
うつぼ草を表しています。
冬至
麋角解
(さわしかのつのおつる)
12/26
鹿の角が落ちる頃。
「麋」は大鹿のことで、
古い角を落として
生え変わります。
雪下出麦
(ゆきわたりてむぎのびる)
12/31
雪の下で麦が芽を出す頃。
浮き上がった芽を踏む
「麦踏み」は
日本独特の風習です。

 

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